ココロといっぱい #4「ブログ妖精学校」
ココロSSの第4話。
今回は授業+部活編です。
今回は授業+部活編です。
ココロは学生である。ただしシンたち人間の通う通常の学校ではなく、ブログ妖精界にある「ブログ妖精学校」に通っている。
ブログ妖精学校は国語や社会など、人間界と同じ科目の他に、ブログにまつわる勉学や課題が存在する。
ココロは毎日この学校に通っている。ブログ妖精学校は、土日や祝日にも授業があるのである。
この学校でも、ココロが勉強に励んでいるものと、話を聞いたシンは思っていた。
しかしココロは、学校の授業のほとんどを居眠りで過ごしていた。
教師たちは彼女のこの行為に対し、あらゆる手段に打って出た。しかし叱っても起きず、チョークを投げつけても眼を覚まさない。水入りバケツを持たせて廊下に立たせても、その体勢のまま眠っていたこともあった。
もはやどんなことをしても改善しないと判断したのか、教師たちは完全に諦めてしまった。
だが、教師たちがココロに対して本当に恐れていたのは他にあった。それは家庭科。それも調理実習である。
ココロの料理の腕前が絶望的であることは、学校の教師やクラスメイトの中では有名になっていた。本人はやる気満々ではあるが、教師やクラスメイトたちに必ず制止がかかってしまう。彼女と同じ班になった生徒は、まるでこの世の終わりと言わんばかりの絶望感に襲われるとか。彼女本人は調理実習を止められることに不満を抱いていた。
このようなココロだが、勉強は全く悪いというわけではない。テストで高得点を出したこともある。
だが全てが高得点というわけではない。いろいろな科目において、点数が90点台から1桁と安定していない。
その現象に、担任は別の意味で悩まされていた。
何だかんだで、良くも悪くも、ココロの学力は話題性に富んでいた。
ブログ妖精学校の授業は午前中で終わりとなる。放課後は一部の生徒は下校するが、部に所属している生徒は部活動となる。
ココロは水泳部に所属していた。温水プールを使用しているため、冬でも部活動が行われている。
ココロは部活動の時間はいつも、プールサイドに腰掛けていた。あまり泳ごうとはせず、他の部員たちはとがめようとしない。
泳ぐところをあまり目撃されていない彼女だが、かなづちというわけではない。ただし自慢できるほど泳げるわけでもなかった。
先輩から、顧問から泳ぎの手ほどきを受けているココロ。それでも成長の度合いが見て取れるほどではなかった。
それでも一生懸命に努力するココロ。あまり気が進まないことにはやる気を見せない彼女だが、彼女に対するツルの一声があった。
「泳げるようになったら、メロンソーダだよ。」
その一言で、ココロは一気にやる気を見せる。成果はともかく、その心意気を部員たちは高く評価していた。
ココロはメロンソーダが大好物で、メロンソーダを第一に考えることが極めて多い。時間があればずっとメロンソーダを飲んでいることもある。そのことを知っていた部員たちは、それを巧みに利用しているのである。
「終わったらメロンソーダです!ココロ、今日も頑張ります!」
奇妙な意気込みを見せて、ココロはこの日も泳ぎの練習に励むのだった。
だが帰宅した頃には、ココロは強烈な睡魔に襲われることが多い。水泳による疲れが出るのである。
しかしそれで学校での居眠りが帳消しになるわけではない。この日もココロはシンから勉強を教わる羽目になっていた。
だが部活での水泳の疲労のため、ココロはその勉強の最中でも睡魔に襲われていた。
「コラコラ、ココロちゃん、まだ勉強は終わっていないよ。これ以上宿題忘れをするわけにはいかないんだから。」
シンに声をかけられて、ココロは意識を取り戻す。
「す、すみません、シンさん・・ですがねむねむ星人が襲ってきて・・」
「何を言ってるんだよ・・しっかりしないと、また宿題を忘れましたってことになっちゃうよ。そうなったらココロちゃんもイヤだよね?」
困り顔を浮かべるココロに、シンが深刻な面持ちを浮かべる。
「分かっています・・分かってはいるんですけど・・・」
弁解をしようとしながらも、ココロは睡魔に襲われてうとうととなる。
「寝るならちゃんと宿題をやってから寝なさい!」
たまりかねたシンに怒鳴られて、ココロは驚きながら眼を覚ます。シンは思わずため息をついて、時計に眼を向ける。
「僕も講義に向けて勉強をやらないといけない・・僕も頑張るから、ココロちゃんも宿題頑張るんだよ。」
「はい・・分かりました・・ココロ、シンさんのために頑張ります・・」
シンの呼びかけに答えるココロだが、返事と裏腹におぼろげな様子だった。彼女に対して不安を抱えつつ、シンは自分の勉強のために机に向かった。
シンが起きている間は、ココロは苦労しながらも勉強を続けていた。だがシンが就寝した途端、彼女もすぐに眠りこけてしまった。
机に突っ伏したココロを目の当たりにして、シンは完全に滅入ってしまっていた。
しっかりと予習・復習を行ったシンとは対照的に、ココロは宿題を終わらせていなかった。
「宿題忘れました・・・」
学校で頭を下げるココロ。彼女に対し、教師は肩を落とすばかりだった。
「だって水泳部の部活で疲れて・・終わらせようとしたのですが、ねむねむ星人に襲われて・・気がついたら朝になっていて・・・」
言い訳を並べ立てるココロだが、もはや言い訳でしかないというのは教師には明白のことだった。
その後水入りバケツを持たされて廊下に立たされたココロ。だがこの日も彼女は、その状態のまま居眠りをしていた。
これがココロの、ブログ妖精学校での時間である。
勉強も部活もドタバタで騒動の連続であるが、ココロにとっては退屈のない時間でもあった。
人間界のブログに元気を与えるため、住まわせてもらっているシンのため、ココロはココロなりの努力を続けていくのだった。
だがその気持ちほど、なかなかその努力が実を結ぶことは難しいものとなっていた。
「ココロ、シンさんのために勉強頑張ります・・・」
ココロの勉強と部活の日々は続くのだった。
ブログ妖精学校は国語や社会など、人間界と同じ科目の他に、ブログにまつわる勉学や課題が存在する。
ココロは毎日この学校に通っている。ブログ妖精学校は、土日や祝日にも授業があるのである。
この学校でも、ココロが勉強に励んでいるものと、話を聞いたシンは思っていた。
しかしココロは、学校の授業のほとんどを居眠りで過ごしていた。
教師たちは彼女のこの行為に対し、あらゆる手段に打って出た。しかし叱っても起きず、チョークを投げつけても眼を覚まさない。水入りバケツを持たせて廊下に立たせても、その体勢のまま眠っていたこともあった。
もはやどんなことをしても改善しないと判断したのか、教師たちは完全に諦めてしまった。
だが、教師たちがココロに対して本当に恐れていたのは他にあった。それは家庭科。それも調理実習である。
ココロの料理の腕前が絶望的であることは、学校の教師やクラスメイトの中では有名になっていた。本人はやる気満々ではあるが、教師やクラスメイトたちに必ず制止がかかってしまう。彼女と同じ班になった生徒は、まるでこの世の終わりと言わんばかりの絶望感に襲われるとか。彼女本人は調理実習を止められることに不満を抱いていた。
このようなココロだが、勉強は全く悪いというわけではない。テストで高得点を出したこともある。
だが全てが高得点というわけではない。いろいろな科目において、点数が90点台から1桁と安定していない。
その現象に、担任は別の意味で悩まされていた。
何だかんだで、良くも悪くも、ココロの学力は話題性に富んでいた。
ブログ妖精学校の授業は午前中で終わりとなる。放課後は一部の生徒は下校するが、部に所属している生徒は部活動となる。
ココロは水泳部に所属していた。温水プールを使用しているため、冬でも部活動が行われている。
ココロは部活動の時間はいつも、プールサイドに腰掛けていた。あまり泳ごうとはせず、他の部員たちはとがめようとしない。
泳ぐところをあまり目撃されていない彼女だが、かなづちというわけではない。ただし自慢できるほど泳げるわけでもなかった。
先輩から、顧問から泳ぎの手ほどきを受けているココロ。それでも成長の度合いが見て取れるほどではなかった。
それでも一生懸命に努力するココロ。あまり気が進まないことにはやる気を見せない彼女だが、彼女に対するツルの一声があった。
「泳げるようになったら、メロンソーダだよ。」
その一言で、ココロは一気にやる気を見せる。成果はともかく、その心意気を部員たちは高く評価していた。
ココロはメロンソーダが大好物で、メロンソーダを第一に考えることが極めて多い。時間があればずっとメロンソーダを飲んでいることもある。そのことを知っていた部員たちは、それを巧みに利用しているのである。
「終わったらメロンソーダです!ココロ、今日も頑張ります!」
奇妙な意気込みを見せて、ココロはこの日も泳ぎの練習に励むのだった。
だが帰宅した頃には、ココロは強烈な睡魔に襲われることが多い。水泳による疲れが出るのである。
しかしそれで学校での居眠りが帳消しになるわけではない。この日もココロはシンから勉強を教わる羽目になっていた。
だが部活での水泳の疲労のため、ココロはその勉強の最中でも睡魔に襲われていた。
「コラコラ、ココロちゃん、まだ勉強は終わっていないよ。これ以上宿題忘れをするわけにはいかないんだから。」
シンに声をかけられて、ココロは意識を取り戻す。
「す、すみません、シンさん・・ですがねむねむ星人が襲ってきて・・」
「何を言ってるんだよ・・しっかりしないと、また宿題を忘れましたってことになっちゃうよ。そうなったらココロちゃんもイヤだよね?」
困り顔を浮かべるココロに、シンが深刻な面持ちを浮かべる。
「分かっています・・分かってはいるんですけど・・・」
弁解をしようとしながらも、ココロは睡魔に襲われてうとうととなる。
「寝るならちゃんと宿題をやってから寝なさい!」
たまりかねたシンに怒鳴られて、ココロは驚きながら眼を覚ます。シンは思わずため息をついて、時計に眼を向ける。
「僕も講義に向けて勉強をやらないといけない・・僕も頑張るから、ココロちゃんも宿題頑張るんだよ。」
「はい・・分かりました・・ココロ、シンさんのために頑張ります・・」
シンの呼びかけに答えるココロだが、返事と裏腹におぼろげな様子だった。彼女に対して不安を抱えつつ、シンは自分の勉強のために机に向かった。
シンが起きている間は、ココロは苦労しながらも勉強を続けていた。だがシンが就寝した途端、彼女もすぐに眠りこけてしまった。
机に突っ伏したココロを目の当たりにして、シンは完全に滅入ってしまっていた。
しっかりと予習・復習を行ったシンとは対照的に、ココロは宿題を終わらせていなかった。
「宿題忘れました・・・」
学校で頭を下げるココロ。彼女に対し、教師は肩を落とすばかりだった。
「だって水泳部の部活で疲れて・・終わらせようとしたのですが、ねむねむ星人に襲われて・・気がついたら朝になっていて・・・」
言い訳を並べ立てるココロだが、もはや言い訳でしかないというのは教師には明白のことだった。
その後水入りバケツを持たされて廊下に立たされたココロ。だがこの日も彼女は、その状態のまま居眠りをしていた。
これがココロの、ブログ妖精学校での時間である。
勉強も部活もドタバタで騒動の連続であるが、ココロにとっては退屈のない時間でもあった。
人間界のブログに元気を与えるため、住まわせてもらっているシンのため、ココロはココロなりの努力を続けていくのだった。
だがその気持ちほど、なかなかその努力が実を結ぶことは難しいものとなっていた。
「ココロ、シンさんのために勉強頑張ります・・・」
ココロの勉強と部活の日々は続くのだった。
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