ココロといっぱい #7「睡眠ココロ(その2)」
ココロSSの第7話。
今回は睡眠編その2です。
今回は睡眠編その2です。
よく寝るココロ。
夜でもすぐに寝て、朝はよく寝坊する。
授業中でもよく居眠りをする。
そんなココロでも、ふと夜に眼を覚ますことがあった。
「明日のために!ココロ、寝ます!」
「そんなに気合入れて言うことじゃないんだけど・・・」
挨拶をするココロに、シンが肩を落とす。そのときには既にココロはベットに潜って寝てしまっていた。
「さて、追い込みのある勉強もないし、今夜は早めに寝るかな・・」
シンも明日に備えて寝ることにした。
だがシンが眠りについて1時間がたった頃だった。
「シンさん・・シンさん・・・」
声をかけられて、シンが眼を覚ます。寝ぼけ眼のまま視線を移すと、まくらを持ったココロの姿が眼に入る。
「え?・・ココロちゃん・・・?」
眼の前にいたココロに、シンは疑問符を浮かべる。
「あのぉ・・実はですね。お願いがあるんですが・・・」
「お願い?」
「お手洗い・・一緒についてきてもらえませんか?・・暗いのダメなんです・・・」
「あぁ・・トイレ・・そのくらいのことで起こさないでよね・・・逆の立場だったらどうするの・・・」
シンはココロの申し出を断ると、布団をかぶってしまった。
「そ、そうですよね。いいんです。お邪魔しちゃいました。ごめんなさい・・」
ココロは謝るとシンから離れて、1人トイレに向かった。1度は寝ようとしたシンだが、ココロが心配になり、再び起き上がった。
(大丈夫かな、ココロちゃん・・・)
シンはベットから降りると、トイレに向かって歩き出した。トイレまでの道は暗く、怖がりにはたまらないものだろう。
だがココロはちゃんとトイレに入ったようだった。
「夜のトイレは怖いのです・・・」
ココロが不安げに呟いていた。そこでシンは意地悪な気持ちを呼び起こさせた。
「#%☆&*¥★!」
「いっやああぁぁぁーーー!!!」
シンの出した奇声に怯えて、ココロが悲鳴を上げる。少しやりすぎたと後々気まずくなり、シンはそそくさにベットに戻っていった。
だがしばらく時間がたったところで、シンは再びココロに起こされた。
「どうしたんだ、ココロちゃん・・・またトイレ・・・?」
「はい・・・ココロ、どうしても暗いのと怖いのがダメなんです・・・」
シンが訊ねると、ココロは涙目で懇願してきた。
「しょうがない・・今回は行ってあげる・・・」
「よかったです・・ココロ、シンさんにとっても感謝です・・」
シンの了承に、ココロがようやく笑顔を取り戻した。
「でもできるだけ1人で行けるようにしないといけないよ・・」
「はい・・今度は1人で行ってみせます・・・」
シンの言葉にココロは微笑んで頷く。
「ところでココロちゃん、何でまくら持ち歩いているの?ベットに置いていったほうがいいんじゃ・・・」
「ココロはこのまくらがないと眠れないんです。とってもふかふかで幸せですー♪」
「まくらが替わると眠れないとか?」
「そういうことになりますね・・」
シンが聞くと、ココロは小さく頷いた。
「とにかくさっさと行ってしまおう。怖いところはさっさと通り過ぎてしまうのが1番だ。」
「ココロもそう思います・・」
シンの言葉にココロが同意する。2人はそそくさにトイレに向かうのだった。
「ここで待っていてくださいね・・・」
「分かってるから、早くすませちゃって・・」
声をかけるココロに、シンがあくびをしながら答える。
「あ、あれ?」
「ん?どうしたの、ココロちゃん?」
突然声を上げたココロに、シンが声をかける。
「電球が切れそうです・・取り替えるの手伝ってくれますか?」
「分かった分かった。僕が取り替えておくから、早く済ませちゃって・・」
不安の声を上げるココロに、シンが呼びかける。彼はしばらくトイレの前で待つこととなった。
「ココロちゃん、まだ終わらないの・・?」
シンが声をかけたときだった。
「流れないですー・・」
「何っ!?」
ココロのこの返事に、シンは声を張り上げた。
「詰まらせたのか!?しっかり直せ!しっかり流せ!でないと僕が大家さんから大目玉食らうことになるから!」
「うう~・・分かりました・・無理矢理にでも流します~・・」
「無理矢理やって壊したらダメ!流さないとダメ!」
シンに強く注意されて、ココロは慎重にトイレを済ませるのだった。トイレはただ詰まってしまっただけで、2、3度流したら正常になった。
それからベットについたシンとココロ。だがしばらくして、シンは再び眼を覚ました。
シンはココロの部屋からかすかに明かりがもれているのに気付く。
「あれ?・・ココロちゃん・・・?」
何が起こっているのか気になり、シンはココロの部屋に向かい、のぞき込んだ。
部屋ではココロが机に向かっていた。丸々のメガネをかけて、一生懸命になっているようだった。
(おや?ココロちゃんが勉強している・・)
ココロが勉強に躍起になっているのを見て、シンが感心を覚える。
(シンさんへの想いを、しっかりと書きつづっておきます・・)
ところがココロがやっていたのは勉強ではなく、秘密の日記だった。日記には料理やブログに関すること、記事になりそうなこと、はたまた夜にやっているラジオの内容も記されていた。
(せっかくの勉強の邪魔をしたらいけないね。ここは気付かれないうちに早々に退散・・)
ココロを信頼していたシンは、声をかけずに自分のベットに戻っていった。ココロが純粋に勉強しているわけでないことに気づかないまま。
「宿題忘れました・・・」
翌朝にて、シンに宿題をやったかを聞かれた時のココロの返事がこれだった。
(あのときやってたのは宿題じゃなかったのか・・・!?)
シンはココロに対して驚愕と疑念を抱いていた。
「そんなことよりも、朝ごはんとお弁当の支度をしないと!今日も忙しいですー!」
ココロはそそくさにキッチンに向かっていった。愕然となっているシンは、彼女のかける言葉が分からなかった。
夜のココロも騒動が事欠かない。そんな彼女に振り回されて、シンもなかなか落ち着けないでいた。
彼のそんな気持ちに関わらず、ココロは今夜も熟睡と夢に浸っていくのだった。
「・・むにゃむにゃ・・・明日、シンさんと話せますように・・・」
夜でもすぐに寝て、朝はよく寝坊する。
授業中でもよく居眠りをする。
そんなココロでも、ふと夜に眼を覚ますことがあった。
「明日のために!ココロ、寝ます!」
「そんなに気合入れて言うことじゃないんだけど・・・」
挨拶をするココロに、シンが肩を落とす。そのときには既にココロはベットに潜って寝てしまっていた。
「さて、追い込みのある勉強もないし、今夜は早めに寝るかな・・」
シンも明日に備えて寝ることにした。
だがシンが眠りについて1時間がたった頃だった。
「シンさん・・シンさん・・・」
声をかけられて、シンが眼を覚ます。寝ぼけ眼のまま視線を移すと、まくらを持ったココロの姿が眼に入る。
「え?・・ココロちゃん・・・?」
眼の前にいたココロに、シンは疑問符を浮かべる。
「あのぉ・・実はですね。お願いがあるんですが・・・」
「お願い?」
「お手洗い・・一緒についてきてもらえませんか?・・暗いのダメなんです・・・」
「あぁ・・トイレ・・そのくらいのことで起こさないでよね・・・逆の立場だったらどうするの・・・」
シンはココロの申し出を断ると、布団をかぶってしまった。
「そ、そうですよね。いいんです。お邪魔しちゃいました。ごめんなさい・・」
ココロは謝るとシンから離れて、1人トイレに向かった。1度は寝ようとしたシンだが、ココロが心配になり、再び起き上がった。
(大丈夫かな、ココロちゃん・・・)
シンはベットから降りると、トイレに向かって歩き出した。トイレまでの道は暗く、怖がりにはたまらないものだろう。
だがココロはちゃんとトイレに入ったようだった。
「夜のトイレは怖いのです・・・」
ココロが不安げに呟いていた。そこでシンは意地悪な気持ちを呼び起こさせた。
「#%☆&*¥★!」
「いっやああぁぁぁーーー!!!」
シンの出した奇声に怯えて、ココロが悲鳴を上げる。少しやりすぎたと後々気まずくなり、シンはそそくさにベットに戻っていった。
だがしばらく時間がたったところで、シンは再びココロに起こされた。
「どうしたんだ、ココロちゃん・・・またトイレ・・・?」
「はい・・・ココロ、どうしても暗いのと怖いのがダメなんです・・・」
シンが訊ねると、ココロは涙目で懇願してきた。
「しょうがない・・今回は行ってあげる・・・」
「よかったです・・ココロ、シンさんにとっても感謝です・・」
シンの了承に、ココロがようやく笑顔を取り戻した。
「でもできるだけ1人で行けるようにしないといけないよ・・」
「はい・・今度は1人で行ってみせます・・・」
シンの言葉にココロは微笑んで頷く。
「ところでココロちゃん、何でまくら持ち歩いているの?ベットに置いていったほうがいいんじゃ・・・」
「ココロはこのまくらがないと眠れないんです。とってもふかふかで幸せですー♪」
「まくらが替わると眠れないとか?」
「そういうことになりますね・・」
シンが聞くと、ココロは小さく頷いた。
「とにかくさっさと行ってしまおう。怖いところはさっさと通り過ぎてしまうのが1番だ。」
「ココロもそう思います・・」
シンの言葉にココロが同意する。2人はそそくさにトイレに向かうのだった。
「ここで待っていてくださいね・・・」
「分かってるから、早くすませちゃって・・」
声をかけるココロに、シンがあくびをしながら答える。
「あ、あれ?」
「ん?どうしたの、ココロちゃん?」
突然声を上げたココロに、シンが声をかける。
「電球が切れそうです・・取り替えるの手伝ってくれますか?」
「分かった分かった。僕が取り替えておくから、早く済ませちゃって・・」
不安の声を上げるココロに、シンが呼びかける。彼はしばらくトイレの前で待つこととなった。
「ココロちゃん、まだ終わらないの・・?」
シンが声をかけたときだった。
「流れないですー・・」
「何っ!?」
ココロのこの返事に、シンは声を張り上げた。
「詰まらせたのか!?しっかり直せ!しっかり流せ!でないと僕が大家さんから大目玉食らうことになるから!」
「うう~・・分かりました・・無理矢理にでも流します~・・」
「無理矢理やって壊したらダメ!流さないとダメ!」
シンに強く注意されて、ココロは慎重にトイレを済ませるのだった。トイレはただ詰まってしまっただけで、2、3度流したら正常になった。
それからベットについたシンとココロ。だがしばらくして、シンは再び眼を覚ました。
シンはココロの部屋からかすかに明かりがもれているのに気付く。
「あれ?・・ココロちゃん・・・?」
何が起こっているのか気になり、シンはココロの部屋に向かい、のぞき込んだ。
部屋ではココロが机に向かっていた。丸々のメガネをかけて、一生懸命になっているようだった。
(おや?ココロちゃんが勉強している・・)
ココロが勉強に躍起になっているのを見て、シンが感心を覚える。
(シンさんへの想いを、しっかりと書きつづっておきます・・)
ところがココロがやっていたのは勉強ではなく、秘密の日記だった。日記には料理やブログに関すること、記事になりそうなこと、はたまた夜にやっているラジオの内容も記されていた。
(せっかくの勉強の邪魔をしたらいけないね。ここは気付かれないうちに早々に退散・・)
ココロを信頼していたシンは、声をかけずに自分のベットに戻っていった。ココロが純粋に勉強しているわけでないことに気づかないまま。
「宿題忘れました・・・」
翌朝にて、シンに宿題をやったかを聞かれた時のココロの返事がこれだった。
(あのときやってたのは宿題じゃなかったのか・・・!?)
シンはココロに対して驚愕と疑念を抱いていた。
「そんなことよりも、朝ごはんとお弁当の支度をしないと!今日も忙しいですー!」
ココロはそそくさにキッチンに向かっていった。愕然となっているシンは、彼女のかける言葉が分からなかった。
夜のココロも騒動が事欠かない。そんな彼女に振り回されて、シンもなかなか落ち着けないでいた。
彼のそんな気持ちに関わらず、ココロは今夜も熟睡と夢に浸っていくのだった。
「・・むにゃむにゃ・・・明日、シンさんと話せますように・・・」
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