ココロといっぱい #21「ココロとむーちゃん」
ココロSSの第21話。
今回はむーちゃんが・・・
今回はむーちゃんが・・・
スパムの女王、すーぱーむーちゃん。
ココロからは友達として接されているが、むーちゃんは彼女を敵視している。
いつかココロを負かしてやろうと、むーちゃんはその秘策を練り続けていた。
そのために、むーちゃんはある行動に打って出た。
「えっ!?僕の部屋に泊まる!?」
突然訪れてきたむーちゃんの言葉に、シンが驚きの声を上げた。
「何?悪い?あたしがわざわざアンタのところに泊まろうって言ってあげてるのよ。ありがたく思いなさい。」
「いや、悪いって。ここ、僕の部屋だよ。ココロちゃんがありえない感じで部屋を作っちゃったけど、ここにむーちゃんまで泊められるスペースはとてもないよ・・」
女王の振る舞いを見せるむーちゃんに、シンは困り果てていた。
「むーちゃん、泊まりに来るんですか!?やったですー♪むーちゃんと一緒ですー♪」
話を聞いていたココロが満面の笑みを浮かべて喜ぶ。
「だからココロちゃん、僕の部屋にこれ以上人が泊まれるスペースはないって・・・」
「それは心配しなくていいわ。ココロと同じように、あたしも部屋を作るから・・」
肩を落とすシンだが、むーちゃんは引き下がろうとしない。
「もう、分かったよ・・・でも何かあったら、ちゃんと責任取ってよね・・」
「心配することはないわ。あたしはいつも騒動ばかりのココロとは違うから。」
渋々了承したシンに、むーちゃんは強気な態度を見せる。そんな中でココロは喜びのあまり、彼女にバカにされているのも耳に入っていなかった。
「それじゃもう夜も遅いから先に寝かせてもらうわよ。」
むーちゃんはココロとシンに言い放つと、ココロが来たときと同じように部屋を作り、その中のベットで寝てしまった。
「むーちゃん・・・」
そそくさに寝てしまったむーちゃんに、ココロは困惑を浮かべていた。
その翌日の7時前。ココロが起床する前に、むーちゃんは起きていた。
むーちゃんは物陰からココロの様子を伺っていた。目を覚ます瞬間にも弱点を見せるかもしれないと考えて、むーちゃんはココロの様子を細大漏らさず観察していた。
そして7時過ぎになって、ココロはようやく目を覚ました。
「大変です!寝坊してしまいました!」
慌てふためくココロが、パンを口にくわえながら着替えをしていた。
(ココロは朝に弱い・・ふむふむ・・)
その様子を見ながら、むーちゃんはメモをしていった。
続けてココロがキッチンに向かい、お弁当作りを始める。だが彼女は立て続けに失敗し、しかもその原因を自覚しないという体たらくをも繰り返していた。
(これは前にも見たことがあるわ・・でも相変わらず下手なのね・・)
ココロの料理の腕の悪さを再確認して、むーちゃんは呆れていた。そしてこの日もココロはシンの怒りを買い、脳天直撃シンチョップを受けることとなった。
そして9時に、ココロはブログ妖精学校に登校する。ブログ妖精でないむーちゃんは学校の生徒ではないが、ココロの調査のため学校に潜入した。
講義形式の授業を受けるココロ。だが彼女は授業開始から間もなく、居眠りをしてしまった。先生も諦めているのか、起こそうとせずに授業を進めていく。
(相変わらず寝てばかりね・・それで無事に卒業できるのかしら・・・)
教室のドアの影からココロを伺うむーちゃん。敵として見ながらもその有様に呆れるのだった。
午後の部活動での水泳を過ごすココロ。あまり泳ごうとしない点を除いておかしなところがなく、むーちゃんは物足りなさを感じていた。
そして放課後。買い食いや寄り道をしてはならないという校則があるにもかかわらず、ココロはこの日もハンバーガーをセットで買って食べていた。
(ホントに食べてばかりね、ココロは・・飲み物もきっとメロンソーダね・・)
食い意地のために校則にもものともしないココロに、むーちゃんはさらに呆れていた。
帰宅してくつろいでいるココロは、お菓子を食べたり、お茶やメロンソーダを飲んだりしていた。
(あれでよく太らないわね・・あたしなんてすごく気にしてるっていうのに・・)
偏食を繰り返しながらも体形の変わらないココロに、むーちゃんは嫉妬に似た不満を膨らませていた。
そして夕食の時間となり、ココロが調理を開始する。だが案の定、彼女は失敗ばかりして、シンは困り果てていた。
さらに夜の時間となり、ついに入浴を開始するココロ。風呂に温められて、彼女は体も態度ものぼせてきていた。
(この調子も相変わらずね・・ちょっとは成長してると思ってたけど、自覚がないからまるで進歩がない・・)
風呂場のドアからココロを覗き込むむーちゃんが、さらに呆れていた。
「そこにいるのはシンさんですか・・・?」
そこへココロが声をかけてきた。突然声をかけられて、むーちゃんが驚きを覚える。
「に・・にゃー・・・」
あまりに似てない猫の鳴きまねをしてしまうむーちゃん。これで誤魔化しきれないと彼女は思っていた。
「あ、ネコさんでしたか♪しばらくそこにいてくださいねー♪」
ところがココロは完全に騙されていた。これで誤魔化せたことに、むーちゃんは呆れていた。
入浴が終わり、ココロは眠くなると勝手に着替えて寝てしまう。その就寝ぶりにシンだけでなくむーちゃんも呆れていた。
「やれやれってところね・・でもこれで弱点は把握できたわ・・」
むーちゃんは呆れながらも、ココロの弱点を収集できたことに満足していた。
「それで、ココロちゃんの弱点は・・・?」
シンが真剣な面持ちでむーちゃんに訊ねる。
「ズバリ!ココロはよく居眠りをする!料理が下手で、逆にそれが武器になる!嘘つき!食べてばかり・・!」
「それ全部、もう分かりきってることなんだけど・・・」
高らかに言い放つむーちゃんに、シンが肩を落とす。その反応を見て、むーちゃんも一瞬唖然となる。
「そ、そういえばそうよね・・こんなの、ココロがアンタのところに来る前からそうだったし・・」
「そ、そうなの?・・・それらが今日まで改善されていないというのも、ある意味すごいと思う・・・」
寝ているココロを目にして、むーちゃんとシンが唖然となる。2人の心境など気にも留めず、ココロは寝息を立てていた。
「とにかく、あたしは気分が萎えたわ。明日になったら帰らせてもらうわよ。」
「あ、うん・・とりあえず、部屋は片付けていって・・・」
むーちゃんは高飛車な態度を見せると、自分の部屋に戻っていった。
「ココロちゃんもココロちゃんだけど、むーちゃんもむーちゃんだな・・・」
癖のあるブログ妖精とスパムの女王に、シンは滅入るばかりだった。
その翌日、むーちゃんは部屋を片付けて、シンの部屋から出て行った。こうしてこのむーちゃんの騒動は終わりを迎えるのだった。
ココロからは友達として接されているが、むーちゃんは彼女を敵視している。
いつかココロを負かしてやろうと、むーちゃんはその秘策を練り続けていた。
そのために、むーちゃんはある行動に打って出た。
「えっ!?僕の部屋に泊まる!?」
突然訪れてきたむーちゃんの言葉に、シンが驚きの声を上げた。
「何?悪い?あたしがわざわざアンタのところに泊まろうって言ってあげてるのよ。ありがたく思いなさい。」
「いや、悪いって。ここ、僕の部屋だよ。ココロちゃんがありえない感じで部屋を作っちゃったけど、ここにむーちゃんまで泊められるスペースはとてもないよ・・」
女王の振る舞いを見せるむーちゃんに、シンは困り果てていた。
「むーちゃん、泊まりに来るんですか!?やったですー♪むーちゃんと一緒ですー♪」
話を聞いていたココロが満面の笑みを浮かべて喜ぶ。
「だからココロちゃん、僕の部屋にこれ以上人が泊まれるスペースはないって・・・」
「それは心配しなくていいわ。ココロと同じように、あたしも部屋を作るから・・」
肩を落とすシンだが、むーちゃんは引き下がろうとしない。
「もう、分かったよ・・・でも何かあったら、ちゃんと責任取ってよね・・」
「心配することはないわ。あたしはいつも騒動ばかりのココロとは違うから。」
渋々了承したシンに、むーちゃんは強気な態度を見せる。そんな中でココロは喜びのあまり、彼女にバカにされているのも耳に入っていなかった。
「それじゃもう夜も遅いから先に寝かせてもらうわよ。」
むーちゃんはココロとシンに言い放つと、ココロが来たときと同じように部屋を作り、その中のベットで寝てしまった。
「むーちゃん・・・」
そそくさに寝てしまったむーちゃんに、ココロは困惑を浮かべていた。
その翌日の7時前。ココロが起床する前に、むーちゃんは起きていた。
むーちゃんは物陰からココロの様子を伺っていた。目を覚ます瞬間にも弱点を見せるかもしれないと考えて、むーちゃんはココロの様子を細大漏らさず観察していた。
そして7時過ぎになって、ココロはようやく目を覚ました。
「大変です!寝坊してしまいました!」
慌てふためくココロが、パンを口にくわえながら着替えをしていた。
(ココロは朝に弱い・・ふむふむ・・)
その様子を見ながら、むーちゃんはメモをしていった。
続けてココロがキッチンに向かい、お弁当作りを始める。だが彼女は立て続けに失敗し、しかもその原因を自覚しないという体たらくをも繰り返していた。
(これは前にも見たことがあるわ・・でも相変わらず下手なのね・・)
ココロの料理の腕の悪さを再確認して、むーちゃんは呆れていた。そしてこの日もココロはシンの怒りを買い、脳天直撃シンチョップを受けることとなった。
そして9時に、ココロはブログ妖精学校に登校する。ブログ妖精でないむーちゃんは学校の生徒ではないが、ココロの調査のため学校に潜入した。
講義形式の授業を受けるココロ。だが彼女は授業開始から間もなく、居眠りをしてしまった。先生も諦めているのか、起こそうとせずに授業を進めていく。
(相変わらず寝てばかりね・・それで無事に卒業できるのかしら・・・)
教室のドアの影からココロを伺うむーちゃん。敵として見ながらもその有様に呆れるのだった。
午後の部活動での水泳を過ごすココロ。あまり泳ごうとしない点を除いておかしなところがなく、むーちゃんは物足りなさを感じていた。
そして放課後。買い食いや寄り道をしてはならないという校則があるにもかかわらず、ココロはこの日もハンバーガーをセットで買って食べていた。
(ホントに食べてばかりね、ココロは・・飲み物もきっとメロンソーダね・・)
食い意地のために校則にもものともしないココロに、むーちゃんはさらに呆れていた。
帰宅してくつろいでいるココロは、お菓子を食べたり、お茶やメロンソーダを飲んだりしていた。
(あれでよく太らないわね・・あたしなんてすごく気にしてるっていうのに・・)
偏食を繰り返しながらも体形の変わらないココロに、むーちゃんは嫉妬に似た不満を膨らませていた。
そして夕食の時間となり、ココロが調理を開始する。だが案の定、彼女は失敗ばかりして、シンは困り果てていた。
さらに夜の時間となり、ついに入浴を開始するココロ。風呂に温められて、彼女は体も態度ものぼせてきていた。
(この調子も相変わらずね・・ちょっとは成長してると思ってたけど、自覚がないからまるで進歩がない・・)
風呂場のドアからココロを覗き込むむーちゃんが、さらに呆れていた。
「そこにいるのはシンさんですか・・・?」
そこへココロが声をかけてきた。突然声をかけられて、むーちゃんが驚きを覚える。
「に・・にゃー・・・」
あまりに似てない猫の鳴きまねをしてしまうむーちゃん。これで誤魔化しきれないと彼女は思っていた。
「あ、ネコさんでしたか♪しばらくそこにいてくださいねー♪」
ところがココロは完全に騙されていた。これで誤魔化せたことに、むーちゃんは呆れていた。
入浴が終わり、ココロは眠くなると勝手に着替えて寝てしまう。その就寝ぶりにシンだけでなくむーちゃんも呆れていた。
「やれやれってところね・・でもこれで弱点は把握できたわ・・」
むーちゃんは呆れながらも、ココロの弱点を収集できたことに満足していた。
「それで、ココロちゃんの弱点は・・・?」
シンが真剣な面持ちでむーちゃんに訊ねる。
「ズバリ!ココロはよく居眠りをする!料理が下手で、逆にそれが武器になる!嘘つき!食べてばかり・・!」
「それ全部、もう分かりきってることなんだけど・・・」
高らかに言い放つむーちゃんに、シンが肩を落とす。その反応を見て、むーちゃんも一瞬唖然となる。
「そ、そういえばそうよね・・こんなの、ココロがアンタのところに来る前からそうだったし・・」
「そ、そうなの?・・・それらが今日まで改善されていないというのも、ある意味すごいと思う・・・」
寝ているココロを目にして、むーちゃんとシンが唖然となる。2人の心境など気にも留めず、ココロは寝息を立てていた。
「とにかく、あたしは気分が萎えたわ。明日になったら帰らせてもらうわよ。」
「あ、うん・・とりあえず、部屋は片付けていって・・・」
むーちゃんは高飛車な態度を見せると、自分の部屋に戻っていった。
「ココロちゃんもココロちゃんだけど、むーちゃんもむーちゃんだな・・・」
癖のあるブログ妖精とスパムの女王に、シンは滅入るばかりだった。
その翌日、むーちゃんは部屋を片付けて、シンの部屋から出て行った。こうしてこのむーちゃんの騒動は終わりを迎えるのだった。
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