ココロといっぱい #24「ココロとココス」
ココロSSの第24話。
今回はココロとココスと・・・
今回はココロとココスと・・・
ココロの妹、ココス。
普段はどこで何をしているのか、姉であるココロにも分からないところがある。
自分の将来について、いろいろと考えて、いろいろなことに手をつけている。ココロはそう聞いている。
そして最近、ココスはシンのいる部屋の周辺を時々訪れるようになった。
ある日の夕暮れ時、ココロはまたしても料理の失敗に滅入っていた。
「もう・・何度失敗すれば気が済むんだ・・・」
彼女の様子を見て、シンは呆れ果てていた。
「お姉ちゃん、ココスが知ってるだけでも星の数くらい失敗してるから・・」
そこへ声がかかり、シンが驚きを見せる。彼の隣にはココスの姿があった。
「コ、ココスちゃん、いつの間に・・!?」
「お姉ちゃんのことが気になっちゃって、来ちゃった♪」
声を荒げるシンに、ココスが笑顔で答える。
「ダメだって、勝手に入ってきちゃ!ここは一応は僕の部屋なんだから!」
「でもお姉ちゃんは住んでるじゃないですか。だからココスもいいんです♪」
「そんなわけあるかー!」
ムチャクチャなことをいうココスに向けて、シンが脳天直撃シンチョップを叩き込む。頭に痛みを覚えて、ココスがうなだれる。
「ところで、ココスちゃんは料理はうまいの?もしかして、ココロちゃんみたいに・・」
「まさかー♪ココスはあまり料理はしません。いつもお姉ちゃんが料理してましたから・・」
「それで今まで生活できたのが不思議だ・・・」
笑顔を振りまくココスに、シンは呆れていた。
「ところでシンさん・・」
「ん?」
ココスが唐突に声をかけ、シンが疑問符を浮かべる。
「シンさんは、お姉ちゃんを幸せにできるの?」
「えっ!?ココスちゃん、いきなり何を・・!?」
ココスのこの言葉に、シンが動揺をあらわにする。
「シンさんはお姉ちゃんと一緒に暮らして長いんですよね?そろそろお姉ちゃんについて考えないといけないと思いますよ。」
「でもココロちゃんは、一人前のブログ妖精になるために、僕のところに来てるんだよ・・そこまで大真面目なこと・・」
「でもここまでひとつ屋根の下で過ごしてきてるんですから・・もう家族や夫婦も同然ですよ、お兄さま♪」
「ななな、何がお兄さまだっていうんだよ!?」
ココスの言葉にシンは完全に動揺してしまう。
「まぁ、頑張ってみてねぇ~♪」
からかうココスにふくれっ面を浮かべるシン。こうしている間にも、ココロは料理に悪戦苦闘していた。
その夜、大学での復習を行っていたシン。だがあることを考えてしまい、勉強に集中できなくなっていた。
「ホント・・これからどうしたものなのかな・・人生、まだまだこれからだからなぁ・・・」
将来のことについて考え込んでいたシン。しかし考えてすぐに答えが出るはずもなかった。
「未来の僕はどうなっているんだろうか・・どうしていったらいいものか・・・」
シンはふと部屋を出て、ココロの部屋をのぞきこむ。ココロは悩み事がまるでないように、すやすやと眠りこけていた。
「ココロちゃんみたいに、ひとつのことを目標にできたり、悩みなくすごせたらなぁ・・・」
自分の心境とココロを照らし合わせて、シンは気落ちする。
「何かの拍子で見つかるかもしれない・・あんまり気にしないことにしよう・・ココロちゃんじゃないけど・・・」
考え込むのをやめて、シンはきりのいいところまで勉強を進めてから就寝することにした。
次の日曜日。シンはむーちゃんがバイトをしているレストランを訪れた。そのレストランの隅のテーブル席に、ココスの姿があった。
「あれ?どうしたんだろう、ココスちゃん・・?」
ココスの様子を気にするシン。彼女は数々の本に目を通して、困り顔を浮かべていた。
「ココス、将来が決まってないのよね・・」
シンに向けて、むーちゃんが声をかけてきた。
「ココロはブログ妖精を目指してるけど、ココスは特にそういうのが決まってないのよね・・」
「将来が決まっていない、か・・・」
むーちゃんの話を聞いて、シンが思いつめた面持ちを浮かべる。
「もう、姉なんだから、ココロがしっかり面倒見ないといけないのに・・いつまでもゆる~くやってるから・・」
「まぁ、確かにマイペースなところがあるからね、姉妹揃って・・・」
呆れ果てているむーちゃんに、シンが苦笑いを浮かべる。
「こうなったら人間、アンタがしっかり面倒見なさい!」
「えっ!?僕が2人の面倒を!?」
鋭く言い放つむーちゃんに、シンが声を荒げる。
「アンタはココロとひとつ屋根の下で暮らしてるんでしょ!?アンタが何とかするのが筋でしょうが!」
「そそ、そんなムチャクチャな・・!」
「ずべこべ言わずにシャキッとしなさい!アンタが2人をしっかりさせるのよ!」
「そんなムチャクチャな・・・」
むーちゃんに押し切られて、シンが肩を落とす。彼は気まずくなったまま、ココスに近づこうとした。
「むーちゃーん♪」
そのとき、ココロがシンたちのいるレストランに駆け込んできた。ドリンクバーでメロンソーダを飲もうとやってきたところ、むーちゃんを見つけて喜んだのである。
「ゲッ!?ココロ!?またあたしのいるところに!?」
ココロとまた出くわしたことに、むーちゃんが驚愕の声を上げる。
「ココロ、とっても幸せですー♪メロンソーダが飲めて、むーちゃんと会えて♪」
「あっ!お姉ちゃんだー♪お姉ちゃんもこのレストランにくるなんてー♪」
ココロの喜びの声を耳にして、テーブル席にいたココスが駆け込んできた。
「ココス!ココスもここにいたんだねー♪」
「やっぱりお姉ちゃんも来たんだねー♪メロンソーダのドリンクバーのあるところなら、必ず来ると思ってたよー♪」
「エヘヘヘ、やっぱりココスには、お姉ちゃんのことは何でも分かるんだねぇ♪」
「そういうことだよ、お姉ちゃん♪」
完全に上機嫌になっているココロとココス。
「いや、ココロちゃんのメロンソーダ好きは、嫌でも分かるほどになってるって・・・」
シンが唖然となりながら言いかけるが、ココロもココスも聞いていなかった。
「むーちゃん、ダメだよ・・この2人に未来や人生を語っても、全然効き目がない・・・」
「あたしも同感だわ・・・ま、アンタはアンタでしっかりやんなさいよ、人間・・」
呆れ果てて肩を落とす中、むーちゃんがシンに注意を促す。
ココスとメロンソーダを飲んで、満面の笑みを見せるココロ。彼女を見ていると、将来を深刻に考えても仕方がない。最終的にシンはそう思うに至るのだった。
普段はどこで何をしているのか、姉であるココロにも分からないところがある。
自分の将来について、いろいろと考えて、いろいろなことに手をつけている。ココロはそう聞いている。
そして最近、ココスはシンのいる部屋の周辺を時々訪れるようになった。
ある日の夕暮れ時、ココロはまたしても料理の失敗に滅入っていた。
「もう・・何度失敗すれば気が済むんだ・・・」
彼女の様子を見て、シンは呆れ果てていた。
「お姉ちゃん、ココスが知ってるだけでも星の数くらい失敗してるから・・」
そこへ声がかかり、シンが驚きを見せる。彼の隣にはココスの姿があった。
「コ、ココスちゃん、いつの間に・・!?」
「お姉ちゃんのことが気になっちゃって、来ちゃった♪」
声を荒げるシンに、ココスが笑顔で答える。
「ダメだって、勝手に入ってきちゃ!ここは一応は僕の部屋なんだから!」
「でもお姉ちゃんは住んでるじゃないですか。だからココスもいいんです♪」
「そんなわけあるかー!」
ムチャクチャなことをいうココスに向けて、シンが脳天直撃シンチョップを叩き込む。頭に痛みを覚えて、ココスがうなだれる。
「ところで、ココスちゃんは料理はうまいの?もしかして、ココロちゃんみたいに・・」
「まさかー♪ココスはあまり料理はしません。いつもお姉ちゃんが料理してましたから・・」
「それで今まで生活できたのが不思議だ・・・」
笑顔を振りまくココスに、シンは呆れていた。
「ところでシンさん・・」
「ん?」
ココスが唐突に声をかけ、シンが疑問符を浮かべる。
「シンさんは、お姉ちゃんを幸せにできるの?」
「えっ!?ココスちゃん、いきなり何を・・!?」
ココスのこの言葉に、シンが動揺をあらわにする。
「シンさんはお姉ちゃんと一緒に暮らして長いんですよね?そろそろお姉ちゃんについて考えないといけないと思いますよ。」
「でもココロちゃんは、一人前のブログ妖精になるために、僕のところに来てるんだよ・・そこまで大真面目なこと・・」
「でもここまでひとつ屋根の下で過ごしてきてるんですから・・もう家族や夫婦も同然ですよ、お兄さま♪」
「ななな、何がお兄さまだっていうんだよ!?」
ココスの言葉にシンは完全に動揺してしまう。
「まぁ、頑張ってみてねぇ~♪」
からかうココスにふくれっ面を浮かべるシン。こうしている間にも、ココロは料理に悪戦苦闘していた。
その夜、大学での復習を行っていたシン。だがあることを考えてしまい、勉強に集中できなくなっていた。
「ホント・・これからどうしたものなのかな・・人生、まだまだこれからだからなぁ・・・」
将来のことについて考え込んでいたシン。しかし考えてすぐに答えが出るはずもなかった。
「未来の僕はどうなっているんだろうか・・どうしていったらいいものか・・・」
シンはふと部屋を出て、ココロの部屋をのぞきこむ。ココロは悩み事がまるでないように、すやすやと眠りこけていた。
「ココロちゃんみたいに、ひとつのことを目標にできたり、悩みなくすごせたらなぁ・・・」
自分の心境とココロを照らし合わせて、シンは気落ちする。
「何かの拍子で見つかるかもしれない・・あんまり気にしないことにしよう・・ココロちゃんじゃないけど・・・」
考え込むのをやめて、シンはきりのいいところまで勉強を進めてから就寝することにした。
次の日曜日。シンはむーちゃんがバイトをしているレストランを訪れた。そのレストランの隅のテーブル席に、ココスの姿があった。
「あれ?どうしたんだろう、ココスちゃん・・?」
ココスの様子を気にするシン。彼女は数々の本に目を通して、困り顔を浮かべていた。
「ココス、将来が決まってないのよね・・」
シンに向けて、むーちゃんが声をかけてきた。
「ココロはブログ妖精を目指してるけど、ココスは特にそういうのが決まってないのよね・・」
「将来が決まっていない、か・・・」
むーちゃんの話を聞いて、シンが思いつめた面持ちを浮かべる。
「もう、姉なんだから、ココロがしっかり面倒見ないといけないのに・・いつまでもゆる~くやってるから・・」
「まぁ、確かにマイペースなところがあるからね、姉妹揃って・・・」
呆れ果てているむーちゃんに、シンが苦笑いを浮かべる。
「こうなったら人間、アンタがしっかり面倒見なさい!」
「えっ!?僕が2人の面倒を!?」
鋭く言い放つむーちゃんに、シンが声を荒げる。
「アンタはココロとひとつ屋根の下で暮らしてるんでしょ!?アンタが何とかするのが筋でしょうが!」
「そそ、そんなムチャクチャな・・!」
「ずべこべ言わずにシャキッとしなさい!アンタが2人をしっかりさせるのよ!」
「そんなムチャクチャな・・・」
むーちゃんに押し切られて、シンが肩を落とす。彼は気まずくなったまま、ココスに近づこうとした。
「むーちゃーん♪」
そのとき、ココロがシンたちのいるレストランに駆け込んできた。ドリンクバーでメロンソーダを飲もうとやってきたところ、むーちゃんを見つけて喜んだのである。
「ゲッ!?ココロ!?またあたしのいるところに!?」
ココロとまた出くわしたことに、むーちゃんが驚愕の声を上げる。
「ココロ、とっても幸せですー♪メロンソーダが飲めて、むーちゃんと会えて♪」
「あっ!お姉ちゃんだー♪お姉ちゃんもこのレストランにくるなんてー♪」
ココロの喜びの声を耳にして、テーブル席にいたココスが駆け込んできた。
「ココス!ココスもここにいたんだねー♪」
「やっぱりお姉ちゃんも来たんだねー♪メロンソーダのドリンクバーのあるところなら、必ず来ると思ってたよー♪」
「エヘヘヘ、やっぱりココスには、お姉ちゃんのことは何でも分かるんだねぇ♪」
「そういうことだよ、お姉ちゃん♪」
完全に上機嫌になっているココロとココス。
「いや、ココロちゃんのメロンソーダ好きは、嫌でも分かるほどになってるって・・・」
シンが唖然となりながら言いかけるが、ココロもココスも聞いていなかった。
「むーちゃん、ダメだよ・・この2人に未来や人生を語っても、全然効き目がない・・・」
「あたしも同感だわ・・・ま、アンタはアンタでしっかりやんなさいよ、人間・・」
呆れ果てて肩を落とす中、むーちゃんがシンに注意を促す。
ココスとメロンソーダを飲んで、満面の笑みを見せるココロ。彼女を見ていると、将来を深刻に考えても仕方がない。最終的にシンはそう思うに至るのだった。
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