ココロといっぱい #25「さよならココロ」
ココロSS。
ついに今回が最終回です。
でも気が向いたらまた書くかもしれません。
ついに今回が最終回です。
でも気が向いたらまた書くかもしれません。
ココロとのいつもと変わらない日常を送っていたシン。
これからもその平穏な日常が流れていくものだと、彼は思っていた。
だが、その出来事は突然訪れるのだった。
「シンさん・・あの・・・」
ある日、ココロが突然シンに声をかけてきた。
「実は・・ココロ、ブログ妖精界に帰ることになりました・・・」
「そう・・帰ることに・・・ええっ!?」
ココロが言い出した言葉に、シンが驚きの声を上げた。
その前日、ココロは親から帰ってくるように言われた。大事な用があるとのことだった。
帰る日はシンにそのことを打ち明けてから翌日になる。
「まさか、ココロちゃんが帰ることになるなんて・・・」
突然のことに、シンはまだ落ち着きを取り戻せないでいた。
「すみません・・いきなりでしたから、ココロも言い出せなくて・・・」
「謝らなくていいよ、ココロちゃん・・・ところでココロちゃん、ブログ妖精界は次元が違うから、こっちの世界と行き来するのは難しいって言ってたよね・・?」
「はい・・少なくとも、人間界の人はブログ妖精界に行くことはできません・・まだ一人前のブログ妖精になっていないのに、シンさんと別れることになるなんて・・・ココロ、とっても悲しいです・・・」
シンの質問に答えるココロが、目に涙を浮かべる。それを見てシンが困惑する。
「泣かないでよ、ココロちゃん・・僕まで悲しくなっちゃうじゃないか・・・」
「シンさん・・・そうですよね・・最後の最後で、シンさんに悲しい思いをさせるのはいけないですよね・・」
シンの言葉を受けて、ココロは涙を拭って笑顔を見せる。
「では、ココロが腕によりをかけて、シンさんに料理を作りますね♪」
「いや、それはやめて・・今度はここがなくなるから・・・」
「うぅ・・・」
上機嫌に言ったところでシンに言いとがめられて、ココロは別の意味での涙を流していた。
「じゃ、今から遊園地にでも行ってみようか、ココロちゃん・・?」
「遊園地、ですか・・・?」
シンが切り出した言葉に、ココロがきょとんとなる。
「今が最後ってわけじゃないけど、いい思い出を作りたいと思って・・」
「シンさん・・・ありがとうございます、シンさん・・ココロ、シンさんのこのお誘い、お受けいたします・・」
シンの優しさに、ココロは笑顔で喜んだ。2人はすぐに部屋を出て、遊園地に繰り出すのだった。
それからココロとシンは、遊園地でのひと時を満喫するのだった。
ジェットコースター、メリーゴーランド、オバケ屋敷。たくさんのアトラクションで興奮と歓喜を募らせていくのだった。
そして小休止のため、ココロとシンは園内のレストランに立ち寄った。
「いらっしゃいませー・・あっ!」
そこには、そのレストランで働いていたむーちゃんの姿があった。
「むーちゃんはいろんなところでバイトしているんだねー♪」
「ココロ・・いつもいつも、あたしのバイト先に・・・」
喜びを見せるココロに、むーちゃんは不満いっぱいになっていた。
「それにしても、仲がいいじゃない、2人とも・・」
「えっ!?・・む、むーちゃん、そんなこと・・・」
にやけ顔を見せてくるむーちゃんに、ココロが動揺を見せる。
「でもそうやって2人でいつもいるとねぇ・・」
「そこまで言われると照れちゃうよ、むーちゃん・・・」
「ちょっとココロちゃん・・」
むーちゃんにからかわれていることにも気付かず頬を赤らめるココロに、シンは呆れていた。
「言っとくけどここはドリンクバーじゃないの。だからちゃんとお金はもらうから・・」
「メロンソーダ全部ちょうだい♪」
注意を促すむーちゃんの言葉を聞かずに、ココロが注文をする。メロンソーダにしか気持ちが行っていない彼女に、シンは呆れ果てていた。
遊園地でのひと時を楽しみ、笑顔を見せてばかりのココロ。しかし遊園地から出てしばらく歩いたところで、ココロは目に涙を浮かべていた。
「今日は本当にありがとうございました・・シンさんには感謝しても足りません・・・」
「いや・・僕のほうこそ、ココロちゃんにはお世話になりっぱなしだったよ・・ありがとう、ココロちゃん・・・」
頭を下げるココロに、シンも感謝を見せる。
「まだ、一人前のブログ妖精になっていませんが、シンさんと過ごしたこの時間は、ココロにとってかけがえのないものになりました・・・」
「僕のほうこそ・・ココロちゃんがいてくれたおかげで、充実した時間を過ごすことができたよ・・・」
ココロとシンが、これまでの時間を思い返していく。その思い出の数々に、2人は動揺を膨らませていく。
「このまま別れるなんて、イヤです・・ずっとシンさんと一緒にいたいです・・・」
「ココロちゃん・・・僕も、ココロちゃんと離れ離れになるなんてイヤだよ・・・」
目から涙をあふれさせるココロとシン。しかしココロはその涙を拭って、笑顔を見せる。
「でも、泣いてばかりなのはいけないですよね・・シンさん、ココロには笑顔が1番似合うって言ってくれましたから・・・」
「ココロちゃん・・・」
戸惑いを見せるシンの前で、ココロが光をあふれさせる。
「さようならです、シンさん・・・ココロ、シンさんのこと、絶対に忘れません・・・」
「ココロちゃん!」
たまらずココロに手を伸ばすシン。だがその手が触れそうになった瞬間、ココロはシンの前から姿を消した。
「ココロちゃん・・ココロちゃん!」
ココロとの別れに、シンが悲痛の叫びを上げる。ついにココロはブログ妖精界へと帰っていった。
ココロと別れてから数日が経過した。ココロがいなくなってから、シンは元気がなくなっていた。
ブログを更新しようとするも、いい話題が思い浮かばない。シンはなかなか元気を取り戻せずにいた。
「ハァ・・やっぱりココロちゃんがいないと、何もいいネタが思い浮かばない・・・」
ココロのことばかり考え込んでしまい、取るものも手につかない状態のシン。
「ココロちゃんがいたときは、ホントに退屈しなかった・・いつも料理が下手で、僕がしっかりしないとダメだった・・・」
シンがココロとの思い出を思い返していく。
「いつも食べてばかりで、いつも寝てばかりで・・ホントに大丈夫かなって思っちゃって・・・でも、それがココロちゃんらしいところでもあるんだけどね・・・」
ココロのことを思い返して、いつしか笑みをこぼすシン。
「やっぱりココロちゃんがいないと・・・」
シンがおもむろに、ココロの部屋のあったほうに振り向く。するとそこには、笑顔を見せているココロの姿があった。
「そうそう。振り返ればああして笑顔を・・・えっ!?」
シンがとっさに振り返ると。そこに確かにココロはいた。夢か幻と思い頬をつねるシンだが、彼女は間違いなくそこにいた。
「お久しぶりです、シンさん♪また来ちゃいました♪」
「コ、ココ、ココロちゃん!?どうしてここにいるの!?」
笑顔を見せるココロに、シンが驚きの声を上げる。
「はい。用事が終わったので、また一人前のブログ妖精になるために戻ってきちゃいました・・」
「戻ってきたって・・2度と戻れないようなこと、言ってたじゃないか・・・!?」
「またココロをこちらに送ってくれたんです。みなさんにシンさんや人間界のことを話したら、喜んでくれまして・・もっと人間界のことを勉強して、一人前のブログ妖精を目指しなさいって・・」
「だからまたここに来たってわけ・・・」
ココロの言葉に唖然となるシン。
「というわけで、これからもまたよろしくお願いしますね、シンさん♪」
一礼したココロがシンに笑顔を見せる。
「ココロちゃん・・・うん!こっちこそ、またよろしくね、ココロちゃん!」
同じく笑顔を見せたシンが、ココロと握手を交わす。終わったと思われたあたたかな日常が、再び始まろうとしていた。
「それじゃココロ、シンさんのために腕によりをかけてご飯を作りますね♪」
「いや、その前に特訓・・」
「うぅ~・・・」
上機嫌に言いかけたときにシンにとがめられて、ココロが気落ちする。しかし彼女はすぐに笑顔を取り戻し、シンとの再会を喜んだ。
一人前のブログ妖精を目指すココロの、新しい生活が始まるのだった。
これからもその平穏な日常が流れていくものだと、彼は思っていた。
だが、その出来事は突然訪れるのだった。
「シンさん・・あの・・・」
ある日、ココロが突然シンに声をかけてきた。
「実は・・ココロ、ブログ妖精界に帰ることになりました・・・」
「そう・・帰ることに・・・ええっ!?」
ココロが言い出した言葉に、シンが驚きの声を上げた。
その前日、ココロは親から帰ってくるように言われた。大事な用があるとのことだった。
帰る日はシンにそのことを打ち明けてから翌日になる。
「まさか、ココロちゃんが帰ることになるなんて・・・」
突然のことに、シンはまだ落ち着きを取り戻せないでいた。
「すみません・・いきなりでしたから、ココロも言い出せなくて・・・」
「謝らなくていいよ、ココロちゃん・・・ところでココロちゃん、ブログ妖精界は次元が違うから、こっちの世界と行き来するのは難しいって言ってたよね・・?」
「はい・・少なくとも、人間界の人はブログ妖精界に行くことはできません・・まだ一人前のブログ妖精になっていないのに、シンさんと別れることになるなんて・・・ココロ、とっても悲しいです・・・」
シンの質問に答えるココロが、目に涙を浮かべる。それを見てシンが困惑する。
「泣かないでよ、ココロちゃん・・僕まで悲しくなっちゃうじゃないか・・・」
「シンさん・・・そうですよね・・最後の最後で、シンさんに悲しい思いをさせるのはいけないですよね・・」
シンの言葉を受けて、ココロは涙を拭って笑顔を見せる。
「では、ココロが腕によりをかけて、シンさんに料理を作りますね♪」
「いや、それはやめて・・今度はここがなくなるから・・・」
「うぅ・・・」
上機嫌に言ったところでシンに言いとがめられて、ココロは別の意味での涙を流していた。
「じゃ、今から遊園地にでも行ってみようか、ココロちゃん・・?」
「遊園地、ですか・・・?」
シンが切り出した言葉に、ココロがきょとんとなる。
「今が最後ってわけじゃないけど、いい思い出を作りたいと思って・・」
「シンさん・・・ありがとうございます、シンさん・・ココロ、シンさんのこのお誘い、お受けいたします・・」
シンの優しさに、ココロは笑顔で喜んだ。2人はすぐに部屋を出て、遊園地に繰り出すのだった。
それからココロとシンは、遊園地でのひと時を満喫するのだった。
ジェットコースター、メリーゴーランド、オバケ屋敷。たくさんのアトラクションで興奮と歓喜を募らせていくのだった。
そして小休止のため、ココロとシンは園内のレストランに立ち寄った。
「いらっしゃいませー・・あっ!」
そこには、そのレストランで働いていたむーちゃんの姿があった。
「むーちゃんはいろんなところでバイトしているんだねー♪」
「ココロ・・いつもいつも、あたしのバイト先に・・・」
喜びを見せるココロに、むーちゃんは不満いっぱいになっていた。
「それにしても、仲がいいじゃない、2人とも・・」
「えっ!?・・む、むーちゃん、そんなこと・・・」
にやけ顔を見せてくるむーちゃんに、ココロが動揺を見せる。
「でもそうやって2人でいつもいるとねぇ・・」
「そこまで言われると照れちゃうよ、むーちゃん・・・」
「ちょっとココロちゃん・・」
むーちゃんにからかわれていることにも気付かず頬を赤らめるココロに、シンは呆れていた。
「言っとくけどここはドリンクバーじゃないの。だからちゃんとお金はもらうから・・」
「メロンソーダ全部ちょうだい♪」
注意を促すむーちゃんの言葉を聞かずに、ココロが注文をする。メロンソーダにしか気持ちが行っていない彼女に、シンは呆れ果てていた。
遊園地でのひと時を楽しみ、笑顔を見せてばかりのココロ。しかし遊園地から出てしばらく歩いたところで、ココロは目に涙を浮かべていた。
「今日は本当にありがとうございました・・シンさんには感謝しても足りません・・・」
「いや・・僕のほうこそ、ココロちゃんにはお世話になりっぱなしだったよ・・ありがとう、ココロちゃん・・・」
頭を下げるココロに、シンも感謝を見せる。
「まだ、一人前のブログ妖精になっていませんが、シンさんと過ごしたこの時間は、ココロにとってかけがえのないものになりました・・・」
「僕のほうこそ・・ココロちゃんがいてくれたおかげで、充実した時間を過ごすことができたよ・・・」
ココロとシンが、これまでの時間を思い返していく。その思い出の数々に、2人は動揺を膨らませていく。
「このまま別れるなんて、イヤです・・ずっとシンさんと一緒にいたいです・・・」
「ココロちゃん・・・僕も、ココロちゃんと離れ離れになるなんてイヤだよ・・・」
目から涙をあふれさせるココロとシン。しかしココロはその涙を拭って、笑顔を見せる。
「でも、泣いてばかりなのはいけないですよね・・シンさん、ココロには笑顔が1番似合うって言ってくれましたから・・・」
「ココロちゃん・・・」
戸惑いを見せるシンの前で、ココロが光をあふれさせる。
「さようならです、シンさん・・・ココロ、シンさんのこと、絶対に忘れません・・・」
「ココロちゃん!」
たまらずココロに手を伸ばすシン。だがその手が触れそうになった瞬間、ココロはシンの前から姿を消した。
「ココロちゃん・・ココロちゃん!」
ココロとの別れに、シンが悲痛の叫びを上げる。ついにココロはブログ妖精界へと帰っていった。
ココロと別れてから数日が経過した。ココロがいなくなってから、シンは元気がなくなっていた。
ブログを更新しようとするも、いい話題が思い浮かばない。シンはなかなか元気を取り戻せずにいた。
「ハァ・・やっぱりココロちゃんがいないと、何もいいネタが思い浮かばない・・・」
ココロのことばかり考え込んでしまい、取るものも手につかない状態のシン。
「ココロちゃんがいたときは、ホントに退屈しなかった・・いつも料理が下手で、僕がしっかりしないとダメだった・・・」
シンがココロとの思い出を思い返していく。
「いつも食べてばかりで、いつも寝てばかりで・・ホントに大丈夫かなって思っちゃって・・・でも、それがココロちゃんらしいところでもあるんだけどね・・・」
ココロのことを思い返して、いつしか笑みをこぼすシン。
「やっぱりココロちゃんがいないと・・・」
シンがおもむろに、ココロの部屋のあったほうに振り向く。するとそこには、笑顔を見せているココロの姿があった。
「そうそう。振り返ればああして笑顔を・・・えっ!?」
シンがとっさに振り返ると。そこに確かにココロはいた。夢か幻と思い頬をつねるシンだが、彼女は間違いなくそこにいた。
「お久しぶりです、シンさん♪また来ちゃいました♪」
「コ、ココ、ココロちゃん!?どうしてここにいるの!?」
笑顔を見せるココロに、シンが驚きの声を上げる。
「はい。用事が終わったので、また一人前のブログ妖精になるために戻ってきちゃいました・・」
「戻ってきたって・・2度と戻れないようなこと、言ってたじゃないか・・・!?」
「またココロをこちらに送ってくれたんです。みなさんにシンさんや人間界のことを話したら、喜んでくれまして・・もっと人間界のことを勉強して、一人前のブログ妖精を目指しなさいって・・」
「だからまたここに来たってわけ・・・」
ココロの言葉に唖然となるシン。
「というわけで、これからもまたよろしくお願いしますね、シンさん♪」
一礼したココロがシンに笑顔を見せる。
「ココロちゃん・・・うん!こっちこそ、またよろしくね、ココロちゃん!」
同じく笑顔を見せたシンが、ココロと握手を交わす。終わったと思われたあたたかな日常が、再び始まろうとしていた。
「それじゃココロ、シンさんのために腕によりをかけてご飯を作りますね♪」
「いや、その前に特訓・・」
「うぅ~・・・」
上機嫌に言いかけたときにシンにとがめられて、ココロが気落ちする。しかし彼女はすぐに笑顔を取り戻し、シンとの再会を喜んだ。
一人前のブログ妖精を目指すココロの、新しい生活が始まるのだった。
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